今どきの計時技術

2 RC(ランナーズチャンピオン)チップシステム

オランダ・チャンピオンチップ社製の計測システムで、AIMS(国際マラソン・ロードレース協会)から公認記録として認定されていて世界37ヶ国で使われています。
日本では(株)ランナーズが1996年に導入、東京国際マラソン、北海道マラソンなど全国数百大会で採用されています。

マラソンシューズの紐につけたわずか3グラムの小さなチップが発する電波を スタートや途中通過地点やゴールに敷いたアンテナカーペットが受信する仕組みですが、初めてこのシステムに出会ったときの技術屋としての驚きは今でも鮮明です。
同様のシステムは国内外にあるようですが、スタートの10,000人規模の集団通過を計測できるのは今の所このシステムだけのようです。


RCチップ (ランニング用)  ※他に自転車用があります
ブラックチップ : 大会毎にデータを設定し直して貸し出されます。
イエローチップ : 個人購入用のマイチップです。世界中のチャンピオンチップ大会で使用可能です。

特徴
 短時間に10,000人が通過しても受信漏れが無い
 選手の途中タイムがリアルタイムで判る
 少人数のスタッフで多人数のデータをコンピュータ処理できる

計測可能タイム
 ネットタイム スタートラインからゴールまでの正味のタイム(ロスタイムを含まない)
 グロスタイム スタートピストルが鳴ってからゴールまでのタイム(従来の方法)
 スプリットタイム 途中タイム(5キロごと、中間地点など)

RCチップ導入により可能になった技術と使用大会例
 テレビ局へのリアルタイムデータ送信 東京国際マラソン 他多数
 フルマラソン5キロ毎モニター(SSMon) 別府大分マラソン 他多数
 各人のゴール画像入り完走証の発行 サロマ湖100キロウルトラマラソン 他多数
 当日完走証の発行 北海道マラソン 他多数
 ラップタイムとグラフ入り完走証の発行 四万十川100キロウルトラマラソン 他多数
 GTMailS 東京荒川市民マラソン 他多数
 リアルタイム速報 富士北麓24時間リレーマラソン 他多数
 ゴール100m前通過者の通知
    (通称:見張りくん)
サロマ湖100キロウルトラマラソン 他多数

余談になりますが、同様のシステムは物流管理などでも使われています。
今年(’02)日立が0.4ミリ角の無線ICの量産に成功したそうですが、世界中の半導体大手が巨額の開発費を投じてしのぎを削っている分野です。身近なところでは衣類や紙幣、パスポートなどへ埋め込んでの利用なども考えられているようです。

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今どきの計時技術


スリットビデオシステム   リアルタイム速報システム
RCチップシステム 見張りくん(ゴール前100m地点通過者の通知システム)
フルマラソン5キロ毎モニター(SSMon) 8 光電管システム
各人の画像入り完走証 泳者管理システム
GTMailS 10 テープスイッチ

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