写真つれづれ bP16


        東日本大震災の日に
          2011.3.11

このたびの震災に遭われた皆さまに心からお見舞い申し上げます。
その日連れ合いは前月と同じ南房総にハイキングに出かけていました。写真は花畑からほど近い高塚山大聖院奥の院から見た千倉の海です。13時頃はほぼ快晴で海は穏やかに凪いでいます。

       大聖院奥の院への参道

海辺からゆっくり登って小1時間、うっそうとした雑木林のトンネルの先に奥の院の鳥居が見えてきます。畑の畔道から気軽に登り始めたら急な坂道が続き、ちょっとした山歩き気分を味わえたそうです。

 奥の院山門

文政13年(1830年)に作られた雷神、風神の石像が素朴で良い感じです。

 奥の院狛犬

躍動感溢れる仔連れ獅子は明治22年に地元の名人が作ったもの。           

       大聖院本堂の蛙股(かえるまた)

江戸時代この地では「波の伊八」と呼ばれた寺社仏閣欄間彫刻の名人が活躍していました。何代にも渡り作られた作品が多数残っていて観賞ツアーもあるらしいです。こちらの本堂の中にも初代伊八の波と龍の欄間などがあるそうです。軒下の彫り物の作者は分かりませんが、小さくても風格がありますね。

        2時46分地震発生

山から下りて間もなく花畑にいた時に観測史上最大M9.0の地震が発生。一瞬めまいがしたかと思ったそうですがそうではありませんでした。間もなく発令された大津波警報で早々に店じまいした花屋さんの奥さんが、お子さんを迎えに行く途中わざわざ遠回りをして駅まで送ってくださったそうです。文字通り誠に「有り難い」ことで、とっさに同じ行動がとれるかどうか。。。

         1宿1飯の恩

駅まで送って頂いた時には既にJR東日本も高速バスも全線ストップ。そのうち駅も避難対象になり連れ合いは近くの小学校に一晩お世話になることに。翌午前中に運良く高速バスが再開増発され帰宅出来ました。避難所で流されていたラジオの地震速報をずっと聞いていても帰宅後テレビで見た状況はまったく想像できず、百聞は一見に如かずを実感したそうです。
前号へ 次号へ 南房総市は震度5弱、津波1.5メートルで幸い目立った被害は無かった模様です。4月1日現在バストイレ付素泊まり2500円〜の特別料金で営業をしている旅館等もあるようです。

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